食の欧米化が進んだ日本では日々「野菜不足」に悩まされています。
昔の日本食は一汁三菜と栄養バランスの整った食事が一般的でした。

しかし現在では手軽に食べられるファーストフードやインスタント食品の流入が増え、野菜が足りていない人が増えているんですね。
実家暮らしや寮の食事がある学生は一人暮らしの学生よりも野菜を食べていると思いますが、それでも一日に必要な野菜の摂取量に足りているでしょうか。

ここでは一人暮らしに必要な野菜について詳しくご紹介していきます。

一日に必要な野菜の摂取量

皆さんは一日に必要な野菜の摂取量をご存知ですか?

野菜は一日350g必要だと言われています。
(果物は一日200g必要)

350gがどれくらいの量なのか簡単にたとえると…約ブロッコリー1房分です。

スーパーに売っているブロッコリーが一日に必要な野菜の重量と同じなんですね。
(ブロッコリーの重さは300~400g)

ただしやみくもに野菜を350gも食べればいいわけではありません。
350gの野菜を摂取すると言いましたが、野菜の種類にも気を使いましょう。

野菜は淡色野菜と緑黄色野菜の2種類

野菜には2種類あります。

  • 淡色野菜
  • 緑黄色野菜

それぞれ聞いたことがあると思いますが、とくに学生や一人暮らしの人が不足しがちなのが緑黄色野菜です。
一日に必要な野菜の摂取量は350gですが、淡色野菜と緑黄色野菜では摂取量が変わってきます。

それぞれ詳しくご紹介していきます。

淡色野菜

淡色野菜は一日に240~280gの摂取量が必要となります。

つまり一日に必要な野菜の2/3は淡色野菜を食べる必要があるということです。

淡色野菜の主な野菜

キャベツ、きゅうり、白菜、ねぎ、たまねぎ、カリフラワー、れんこん、しろうり、とうがん、にがうり、なす、生姜、みょうが、にんにく、ごぼう、大根、かぶ、みょうが、なす、うど、キャベツ、レタス、セロリー、たけのこ、ぜんまい、わらび、つくし、ふきなど。

淡色野菜は主にビタミンCやミネラル、食物繊維を補います。

野菜摂取により、ビタミン・ミネラル・食物繊維の補給
ビタミンやミネラルを含みつつも低カロリー
固い野菜を食べることにより、咀嚼回数アップ(満腹中枢を刺激)

淡色野菜には上記のようなメリットがあるんですね。
一人暮らしの学生はしっかり食べたい野菜です。

緑黄色野菜

緑黄色野菜は一日に70~110gの摂取量が必要となります。

つまり一日に必要な野菜の1/3は緑黄色野菜を食べる必要があるということです。

緑黄色野菜の主な野菜

ほうれん草、小松菜、にら、にんじん、かぼちゃ、トマト、ブロッコリー、ピーマン、せり、春菊、京菜、からし菜、かぶの葉、大根の葉、そら豆、枝豆、絹さや、いんげん、わけぎ、あしたば、オクラ、パセリ、アスパラガス、万能ねぎ、 パプリカ、三つ葉、青梗菜など。

緑黄色野菜は主に鉄やカルシウム、クロロフィルを補います。
もちろんビタミンCやミネラルも摂取することも。

日本人に不足自がちなカルシウムの補給
強い抗酸化作用を持つ(老化防止・免疫力が高まる)
栄養価が高い

緑黄色野菜には上記のようなメリットがあります。

野菜不足のデメリット

野菜不足のデメリットは主に以下の3つです。

便秘
貧血
イライラ

特に学生の場合にはアルバイトやサークル活動をしている人は貧血には特に注意したいものです。
また野菜を摂ることでイライラの解消にもつながるんですね。

逆に普段運動をしない学生にとって腸を活性化させるためにも野菜を摂取することは望ましいでしょう。
便秘解消にもつながるので野菜は積極的に摂りたいものですね。

野菜の買い方

これまで野菜の栄養価や野菜不足のデメリットをご紹介しましたが、ここでは「どんな野菜を買えばいいのか」についてご紹介していきます。

野菜の買い方のポイント

使い切りの野菜を買う
日持ちのする野菜を買う
野菜をまとめて買う
宅配で野菜を買う

上記の4つが野菜を買うためポイントです。

使い切りの野菜を買う

使い切りの野菜を買うというのは、一度で使い切れる野菜の量を買うということです。
例えば、キャベツの場合だと一玉買ってしまうと、すべて使い切るのには何回かに分けなければいけません。

しかし1/2カットや1/4カットのキャベツを買うことで、一回の調理で使い切ることができます。

一人暮らしの定番料理と言っても過言ではない「野菜炒め」にはキャベツを使うことが多いですよね。
しかし一玉も使い切ることはできないので、1/2カットや1/4カットで十分です。

日持ちのする野菜を買う

一人暮らしの学生にとって冷蔵庫の「中身を完璧に把握している」人もいれば、「全く中を知らない」という人もいると思います。
前に買った野菜が原型をとどめずに出てきたときはかなり辛いものがあります。

基本的には葉物の野菜は保存できる期間が短いので注意が必要です。
逆に根菜類は日持ちがいいため、葉物よりは長く冷蔵庫に入れておくことができます。

野菜をまとめて買う

野菜は時期によっても価格の変化が激しく、野菜は値段が高くなる時期もあります。
そのため安くなっているうちにまとめて買うのがおすすめ。

ただし野菜を食べることなく腐らせてしまうとかえって食材もお金も無駄にしてしまうのでNG。

宅配で野菜を買う

宅配で野菜を買うのも一つの手です。
宅配で野菜を買うメリットは3つあります。

新鮮な野菜を手に入れられる
自分で野菜を管理しなくてもよい
買い物の手間がなくなる

上記のようなことから宅配での野菜を購入することはおすすめです。

新鮮な野菜を手に入れられる

宅配の野菜の多くは産地直送のことが多く、新鮮な野菜を手に入れることができます。
宅配を依頼する場所によっては、朝に収穫した野菜をその日のうちに受け取ることができるので、都市部の学生にはうれしいサービスですね。

自分で野菜を管理しなくてもよい

野菜を宅配してもらうと農薬や肥料など野菜の生産状況を知ることができます。
基本的にス-パーに並ぶ野菜は農薬を使用した「状態の良い野菜」が並ぶことが多いので、本当に新鮮な野菜とは言い切れません。(もちろん中には無農薬野菜もある)

買い物の手間がなくなる

宅配で野菜を購入することによってわざわざ買い物に出かける必要がありません。
玄関先まで野菜を届けてもらえるので、自宅で勉強をしていても問題なし。

また宅配の野菜では季節に合わせた様々な野菜が宅配されるので、栄養バランスに考慮された野菜が食べられます。

野菜の保存方法

野菜を買ったときには保存方法に気を付ける必要があります。
テキトーに保存していては鮮度が落ち、日持ちもしないので注意しましょう。

野菜は冷凍保存するのがおすすめです。
冷凍するメリットとしては栄養素を失わないからなんですね。

果物もどうように冷凍してい置くと栄養素を損なわずにすみます。

しかし冷凍保存するときにもただ冷凍庫に入れたらいいわけではありません。
それぞれ野菜の種類によって、冷凍する前に一度手間をかけることで、栄養素を失わずに保存することが可能です。

  • 根菜類は温めてから冷凍
  • 葉物はゆでてから冷凍

上記のように保存するにはそれぞれの野菜に適した保存方法があるんですね。

ただし野菜(大根)によっては冷凍することで、繊維が破壊されて食感が悪くなり、味が劣化するものも。
その場合は冷蔵庫で保管して、できるだけ早く使い切るようにしましょう。

一人暮らしでも野菜を効率よく摂取する方法

「野菜を買っても料理の仕方がわからない」
「生野菜をドレッシングで食べている」

上記のように野菜の食べ方に困っている学生もいるでしょう。
そこで野菜を効率摂る食べ方をご紹介します。

鍋またはスープにする
カレーやシチューに入れる
野菜ジュースを飲む
野菜スティックを食べる
野菜チップスを食べる

野菜の効率の良い摂取方法は上記のような食べ方です。

鍋またはスープにする

野菜の効率の良い摂取方法としてはテッパンですね。
鍋はお手軽料理として一人暮らしの学生でも簡単に作ることができます。

材料を切って鍋に入れて煮込むと完成。
同様にスープにしても野菜を効率よく食べることができます。

また調理することによって、野菜の表面積も狭くなり、たくさんの量を食べることができるんですね。
鍋やスープにする最大のメリットはお汁まで栄養素が溶け出していることです。

つまり野菜に入っている栄養素もまるまる食べることが可能です。

カレーやシチューに入れる

野菜を効率良く摂取する方法として、カレーやシチューの材料に使うのもおすすめです。

カレーとシチューでは使う野菜も異なるので、不足していると感じている食材を使えるメニューを選ぶといいですね。
またカレーやシチューも鍋やスープ同様に、野菜の栄養素がルーに溶け出しても全部食べることができます。

つまり野菜の栄養素をもれなく摂取することができます。
カレーやシチューも手軽に作れるので一人暮らしの学生にもうってつけ。

また食べ残しても保存ができるので、2~3日は食べられます。

野菜ジュースを飲む

「野菜を取りたくても調理ができない」
「野菜が高くてなかなか買えない」
「そもそも料理がめんどくさい」

という人におすすめなのが野菜ジュースです。

野菜ジュースはお手軽に飲むことができるので、簡単に野菜を摂取することも。
ただし糖質の多く含まれている野菜ジュースには注意しましょう。

また野菜ジュースには添加物が含まれているものも多いので、できれば生の野菜から作ることが望ましいですね。

野菜スティックを食べる

いまではコンビニでも見かける野菜スティック。
野菜スティックはすでにカットされており、つまみ感覚で食べられるので「野菜が不足しているな~」と感じているときには食べましょう。

ただすでに売っている野菜スティックを買うとコスト的にはすこし高くなってしまうので、自分で野菜をゆでて切ったものを保存しておくといいかもしれませんね。

野菜チップスを食べる

どうしても「野菜が嫌いだ!」という人は野菜チップスがおすすめ。
基本的にはスナック菓子感覚で食べられるので、美味しく食べられます。

また野菜チップスは野菜を乾燥させて作ったものなので、栄養価も高いことが特徴。
野菜が苦手という学生や野菜を買っても調理できないという人にピッタリですね。

まとめ

いかがでしたか?
学生に限らず野菜不足に悩む人は増えています。
しかし学生のころからしっかり意識して食事をとることが重要です。

半年後の体を作るのは「今の食事」と言われるように、一人暮らししているからこそ食事から体調管理をしましょう。