一人暮らしをしていると、自分の好きなように食事ができますよね。
自由に好きなものを好きな時間帯に食べることができるので、食生活が乱れてしまうことも珍しくありません。
実は今の一人暮らしをしている若者は栄養失調になっている人が増えています。
なぜ食べ物で溢れてる日本で栄養失調が起こるのでしょうか。
- 栄養失調の理由
- 栄養失調にならない方法
- 栄養バランスを整えるのにオススメの食材
本記事では一人暮らしの栄養失調に関する内容をご紹介いたします。
一人暮らしの若者は栄養失調が増えている?
一人暮らしをしている若者には2大トラブルが巻き起こっています。
- 体重のトラブル
- 肌のトラブル
このようなトラブルを巻き起こしている原因の一つが栄養バランスの偏りなんですね。
ただ栄養バランスが偏っているのではなく、栄養失調になっている若者が増えています!
”なぜ栄養失調が起こるのか”というと、食の選択肢が増えすぎているから。
つまり自分の好きなものを好きなタイミングで、好きなだけ食べることができる環境にあるからなんです。
その状態をさらに促進しているのが一人暮らしの環境。
一人暮らしの人が不足しがちな栄養素
一人暮らしをしていると、ついつい偏った食事になってしまうこともしばしば…。
一人暮らしをしている時に不足しがち栄養素を以下にまとめてみました。
- ビタミンA
- ビタミンB1
- カルシウム
- マグネシウム
- 鉄分
- 亜鉛
聞き慣れた栄養素もありますね。
それでは不足しがちな栄養素と食材を見ていきましょう。
一人暮らしだと不足しがちな栄養素①:ビタミンA
ビタミンAが不足する起こる症状
- 風邪をひきやすい
- 口内炎ができやすい
- 爪が割れやすい
- 目が乾燥しやすい
レバー、魚介類、にんじん、しゅんぎく、しそを食べることによって、不足しがちなビタミンAを補うことができます。
一人暮らしだと不足しがちな栄養素②:ビタミンB1
ビタミンB1が不足すると起こる症状
- 全身の倦怠感(ダルさ)
- イライラしやすい
- むくみやすい
- 太りやすい
炭水化物(米・麺・パン)の燃焼に必要なビタミンB1が足りないと、燃焼ができずに体に脂肪として残るですね。
玄米、海苔、海藻類、豆類を食べることによって、不足しがちなビタミンB1を補うことができます。
一人暮らしだと不足しがちな栄養素③:カルシウム
カルシウムが不足すると起こる症状
- イライラしやすい
- うつ病
- 骨がもろくなりやすい
(骨粗しょう症)
また免疫力が低下したり、高血圧、動脈硬化を引き起こすことも…。
カルシウムには脳神経の興奮を抑える作用があるんですね。
煮干し、ひじき、油揚げ、小魚、ほうれん草を食べることによって、不足しがちなカルシウムを補うことができます。
一人暮らしだと不足しがちな栄養素④:マグネシウム
マグネシウムが不足すると起こる症状
- イライラしやすい
- 頭痛が起こりやすい
- 不眠症
マグネシウムにはセロトニン(心をリラックスさせる)を生成するのに必要な栄養素です。
つまりマグネシウムが足りてないと気性が荒くなったり、落ち着かないといったことも。
神経が過敏になり不眠症になったりする症状が現れます。
あおさ、ひじき、納豆を食べることによって、不足しがちなマグネシウムを補うことができます。
一人暮らしだと不足しがちな栄養素⑤:鉄分
鉄分が不足すると起こる症状
- 貧血を起こしやすい
- 息切れがしやすい
- 冷え性
- 肌荒れ
- 倦怠感(ダルさ)
鉄分は血液の生成に必要不可欠となっており、体の機能を正常に保つためには、キレイな血液を作って体を循環しなければいけないんですね。
なので鉄分が不足することによって、体の機能が著しく低下してしまうので、不足することのないようにしましょう。
また脳に酸素を運ぶ役割をしているので、鉄分が不足すると記憶力の低下や記憶障害につながってしまいます。
レバー、卵、、プルーン、レーズン、ゴマ、海藻類を食べることによって、不足しがちな鉄分を補うことができます。
一人暮らしだと不足しがちな栄養素⑥:亜鉛
亜鉛が不足すると起こる症状
- 肌荒れ・シミ
- 風邪をひきやすい
- 抜け毛・髪質の変化
- 生理不順
- 味覚障害
一人暮らしをしているとついインスタント食品や加工食品を食べがちになってしまいすよね。
しかしインスタント食品や加工食品には、使用されている添加物が亜鉛の働きを妨げてしまうことも。
亜鉛が不足すると立ちくらみや目の疲れも出てくるので、「すこし疲れてる」と思うなら亜鉛不足の可能性があります。
ささみ肉、たらこ、レバー、牡蠣、チーズ、ウナギ、豆類、種子類を食べることによって、不足しがちな亜鉛を補うことができます。
一人暮らしをしている人こそ栄養バランスを考慮!
外食や中食が多い人は、手軽に食べられる丼ものやコンビニのご飯を買うことが多いのではないでしょうか。
- パン(食パン、菓子パン)
- 麺(うどん、ラーメン、パスタ等)
- 米(丼もの、寿司、おにぎり)
このようにおもに体のエネルギーとなる炭水化物は、脳に栄養を与える糖質に変わるため、必要不可欠の栄養素です。
特に普段から勉学に励む学生であれば、必ず摂らなければいけない栄養素。
ただし炭水化物を摂りすぎると、糖質から脂質に変わるんですね。
つまりこの脂質が不摂生の原因となります。
「ご飯を食べたけど、お腹が空いている」といった状態になったことはありませんか?
これはお腹を満たせても身体を満たせておらず、身体から栄養不足のサインが出ている状態です。
なのでお腹が空いたからと、さらに炭水化物を食べてしまうと、食材は糖質に変わらず、脂質に変換され悪循環に陥ります。
一人暮らしでも栄養バランスを意識して、炭水化物以外のものからお腹を満たしていきましょう。
栄養失調を防ぐには”孫わ優しい”を活用!
一人暮らしをしていると、食事が偏ることもあるでしょう。
しかし栄養バランスを意識し、健康的な食事をするためには食べ物の栄養素を知る必要があるんですね。
それが「まごわやさしい(孫は優しい)」です。
「ま」…納豆、豆腐、枝豆などの豆類
「ご」…胡麻、ナッツなどの種子類
「わ」…ワカメ、ヒジキなどの海草類
「や」…野菜類(淡色野菜、緑黄色野菜)
「さ」…魚、タコ、あさりなどの魚介類
「し」…しいたけ、しめじ、えのきなどのキノコ類
「い」…ジャガイモ、里芋、サツマイモなどの芋類
一人暮らしの食事は栄養バランスが偏らないように、「孫わ優しい」を取りれた食事をしましょう。
全ての食材を摂り入れることは難しくても、なるべく意識して食材を選ぶようにすると食生活が大きく改善されます。
冷蔵庫にでもメモを作って貼っておくと、手軽に確認することができるので便利です。
健康食材…「ま」(豆類)
豆類の食材
- 納豆
- 大豆
- 豆腐
- 油揚げ
- 高野豆腐
- 醤油
- 味噌
豆類は調味料に使われることもあり、栄養価が高いんですね。
大豆は「畑の肉」と呼ばれるほどタンパク質が豊富なため、肉類を食べなくてもタンパク質を摂ることも。
ダイエットをしている学生にもオススメの食材です。
健康食材…「ご」(種子類)
※写真はごま油を使用したものです。
種子類の食材
- ごま(ごま油)
- アーモンド
- ピーナッツ
- くるみ
- 栗
種子類は1粒は非常に小さいため、あまり栄養がないように思われがちですが、タンパク質やミネラルが豊富に含まれています。
アーモンドやピーナッツを普段の食事から摂ることが難しくても、ナッツの詰め合わせなどを活用し、積極的に摂りたい栄養素です。
ただし脂質も多いため、食べ過ぎるとニキビなどの肌荒れの原因にもなるので注意しましょう。
健康食材…「わ」(海藻類)
海藻類の食材
- わかめ
- 海苔
- ひじき
- 昆布
- もずく
海藻類の特徴はカルシウムとミネラルが豊富な食材です。
わかめ・海苔は味噌汁やおにぎりといった、古くからある日本の朝食にはぴったりの食材なんですね。
海藻類は体に溜まっている有害物質を排出する役割を持っているので、ダイエットを考えている学生にも心強い味方になります。
健康食材…「や」(淡色野菜・緑黄色野菜)
淡色野菜・緑黄色野菜の種類
- ナス
- 玉ねぎ
- さやえんどう
- ブロッコリー
- ピーマン
- キャベツ
野菜類は言わずとも知れた、健康には欠かせない食材ですね。
ビタミンやβカロテンが豊富に含まれています。
ちなみに野菜の1日の摂取量は350gなんです。
350g以上摂取することが理想と言われているですね。
野菜は炒め物や蒸し料理の他に、生で食べることもできるので日々の食事では積極的に取り入れましょう。
健康食材…「さ」(魚介類)
魚介類の食材
- アジ
- 秋刀魚(さんま)
- 鮭(さけ)
- シイラ
- 鯖(サバ)
- イカ
- タコ
- アサリ
魚介類は魚の種類によって、栄養素がかわってきます。
(青魚はDHA、タコはタウリンなど)
コレステロールを下げる役割や記憶力を養う効果が魚にはあるんですね。
魚を食べることで暗記力の向上にもつながります。
料理をする段階では生臭く、手をつけがたいですが、積極的に取り入れたい食材です。
また外食をした時も、肉料理よりも魚料理を食べるなど、ちょっとした心掛けでもだいぶ変わってきます。
健康食材…「し」(キノコ類)
キノコ類の食材
- しいたけ
- エリンギ
- しめじ
- えのき
- マッシュルーム
- マイタケ
キノコ類は食物繊維が多く、便通の改善と体の有害物質を排出する役割があります。
また乾燥しているキノコはビタミンDが豊富に含まれており、カルシウムの吸収も促進するんですね。
カロリーも低めなので満腹感を得ながら量をたくさん食べることも。
つまりダイエットをするなら必要不可欠の食材です。
健康食材…「い」(いも類)
芋類の食材
- じゃがいも
- 里芋
- 山芋
- さつまいも
芋類はカルシウム・ビタミンCが含まれています。
調理方法も幅広く、揚げ物・炒め物・ボイルなど料理の仕方によって仕上がる完成形もまた変わってくるですね。
フライドポテト、ポテトサラダ、大学芋など芋の種類によってもメニューが変わってくるので、食の幅が広がります。
腸内環境も整えてくれるので美肌効果も期待できるですね。
やっぱり野菜は大事!
一人暮らしをしている人は、野菜から摂取できる栄養が不足しがち。
厚生労働省が定める野菜の摂取目標量は、成人1日当たり350g以上です。
外食やコンビニなどで野菜の入ったメニューを選ぶようにしていても、摂取目標量を満たすことはなかなか難しいですね。
不足しがちな野菜を補うために、1日1食だけでも野菜を中心に摂取することを心掛けましょう。
自炊をすれば栄養バランスをコントロールできる!
自炊をすることによって自分で栄養バランスをコントロールすることができます。
しかし、自炊が苦手な人にとって、料理をすることはなかなかハードルが高いですよね。
一人暮らしの食生活はついつい偏りがち。
しっかり食べていると思っていても案外同じような物ばかり食べたりしてしまうこともあります。
栄養バランスを考えると「自炊」は必要です。でもガッツリ自炊は大変ですからお手軽料理くらいの感覚で始めてみてはいかがでしょうか。
まとめ
一人暮らしをしていると栄養バランスの偏った食事をすることが多くなるでしょう。
もちろん自炊をしながらもしっかり必要な栄養素を摂っている人も中にはいると思います。
勉強をするにしても、サークルに入るにしても、アルバイトをするにしても、やはり体が資本です。
健康な体を作って維持していくことが何よりも重要ですね。
そのためにも食生活を見直し、ちょっとした知識を持っておくだけ栄養失調を防ぐことができます。
「栄養失調」というと大袈裟なイメージも持つかもしれませんが、決してあり得ない話ではなく、一人暮らしをしている人は栄養失調になる可能性が大!
栄養別ランキングベスト5(おまけ)
ビタミンB1 | 1位 えだまめ 2位 にんにく 3位 モロヘイヤ 4位 さやえんどう 5位 スイートコーン |
疲労の回復、いらいら防止、食欲増進の効果があります。 ちょっとした階段の昇り降りで息が切れるようなら、不足気味かも。 |
ビタミンB2 | 1位 モロヘイヤ 2位 しそ 3位 パセリ 4位 ブロッコリー 5位 ほうれんそう |
脂肪をエネルギーとして燃焼させる働きがあります。 ダイエットを考えるなら、かかせないビタミンです。 |
ビタミンC | 1位 赤ピーマン 2位 黄ピーマン 3位 パセリ 4位 ブロッコリー 5位 カリフラワー |
身体の抵抗力を強めてくれます。また、コラーゲンの生成にもかかせません。 もちろんレモンなどの柑橘類にも豊富に含まれています。 |
カルシウム | 1位 パセリ 2位 モロヘイヤ 3位 しそ 4位 小松菜 5位 つるむらさき |
カルシウムは丈夫な骨と歯をつくるために必要なミネラルです。 基本は牛乳・小魚です。少量でも毎日摂取を心がけましょう。 |
鉄分 | 1位 パセリ 2位 小松菜 3位 えだまめ 4位 ほうれんそう 5位 サニーレタス |
貧血予防にかかせません。 緑黄色野菜と、レバーに多く含まれています。レバニラ炒めにチャレンジ! |
食物繊維 | 1位 しそ 2位 パセリ 3位 モロヘイヤ 4位 ごぼう 5位 にんにく |
整腸作用があります。健康と美容に有効です。 玄米・全粒粉小麦パン、シリアルからも摂取できます。果物も○。 |
自分は大丈夫と思わず、「もしかしたら栄養失調かも」と思って参考にしていただけると幸いです。
特に一人暮らしの学生は食生活が乱れがちです。
1日3食きちんと食べることを意識し、ビタミンやタンパク質などの不足しがちな栄養素をしっかりと摂取するよう心がけましょう。